「営業しないといけないのに、なぜか行動できない…」
「何をどう頑張っても売れない自分に、自信がなくなってきた…」
もしあなたが今、このような悩みを抱えている営業初心者なら、解決のお手伝いができるかもしれません。
IT代理店でトップセールスを記録し、上場企業での社内表彰経験も持つ私が、営業の目標を達成し続けてきた秘訣を、具体的なノウハウとマインドセットとしてお伝えします。
「営業」と聞くと、多くの人は「売り込み」「押し売り」といったネガティブなイメージを抱くかもしれません。しかし、私が10年以上の営業経験で培ってきたのは、そのようなイメージとは真逆の「顧客の課題解決」という考え方です。
本記事では、営業は課題解決業であるという考え方から、営業活動をするまでに営業初心者がつまづきやすいポイントの乗り越え方も解説しますので、最後までご覧ください。
営業は「課題解決業」である:売り込みではなく「助ける仕事」
あなたは営業に対して「無理やり買わされる」「買うまで帰ってくれない」といった悪いイメージを持っていませんか? 確かに、過去にはそのような強引な営業も存在しましたし、今も一部にはいるかもしれません。
しかし、本当に売れている営業パーソンは、そのような売り方はしません。誠実にお客様と向き合うことで、商品は自然と売れていくものです。
ここで大切なのは、営業に対するイメージを「何かを売り込まれる、押し売りされる」から「課題解決業(誰かを助ける仕事)」へ切り替えることです。
お客様には何かしらの課題があり、あなたの提供する商品・サービスがその解決策となるのです。
営業が課題解決業である具体例
イメージしやすいように、いくつか具体例を挙げてみましょう。
- 法人カードpaild(ペイルド)
- 顧客の課題: 企業活動における小口現金の管理が大変、従業員の立て替え負担が大きい。
- 従来の課題: 法人カードの発行枚数に制限があり、特定の人しか持てない。
- 解決策: paildはオンラインで管理でき、何枚でも作成可能。小口現金のキャッシュレス化と経費立て替えが不要に。
- パーソナルジム
- 顧客の課題: 痩せたい・筋肉をつけたいが、自分一人では継続できない、効率的なトレーニング方法がわからない。
- 従来の課題: 一般的なジムでは自己管理が必要で、モチベーション維持が難しい。怪我のリスクから追い込みにくい。
- 解決策: パーソナルジムでプロの指導と管理を受けることで、目標達成に向けた「やらざるを得ない状況」を作り出し、効率的に結果を出すことが可能に。
このように、営業とはお客様の抱える問題に寄り添い、その解決策を提示する仕事なのです。
「本当に売りたい」という気持ちが、営業の原動力になる
もしあなたが今、売っている商品やサービスに自信が持てず、「売れない」と感じているなら、以下の3つの観点を確認してみてください。
1. 商品・サービスへの理解度と知識は十分か?
あなたが売っている商品・サービスについて、人にその良さを熱心に伝えられるほど深く理解していますか? 自分が理解していないものを売るのは非常に難しいことです。
どんなサービスも、市場に存在するということは、誰かの役に立つ可能性があります。その可能性を信じ、商品・サービスを好きになれるまで理解することに徹してみましょう。
2. 「売るべきではない人」に売ろうとしていないか?
どんなに優れたサービスでも、すべての人にとって最高の解決策ではありません。ある人にとっては喉から手が出るほど欲しいものでも、別の人にとっては全く不要な場合もあります。
必要ない人に商品を無理やり売ろうとすると、自信を失ってしまいます。あなたが売っている商品・サービスの理想的な顧客像(ターゲット)は誰なのかを明確にしましょう。
3. 商品・サービスに心から共感できているか?
商品・サービスを理解はしているものの、心から共感できないケースもあります。この場合、長期的に営業を続けるのは精神的に厳しいかもしれません。
私自身、以前医療保険の営業をしていた際、お客様が望めば契約はしましたが、積極的に背中を押すことができませんでした。医療保険への共感が薄かったため、毎日罪悪感に苛まれ、最終的には売るサービスを変えました。その結果、営業で大きな成果を出せるようになったのです。
もし心から共感できない商品なら、売る対象を変えることも勇気ある選択です。
「どうやって売るの?」を解決する具体的な道筋
営業初心者の多くは、「どうやって営業を始めたらいいのか」「どれくらいの量をこなせばいいのか」といった具体的な行動の道筋が見えず、不安に感じているかもしれません。道筋が見えれば、行動は格段にしやすくなります。
ここでは、売るための大まかな道筋を示します。
1. 営業チャネルを洗い出す
まずは、あなたが何を誰に売っていくのかを考え、それに適した営業チャネルを洗い出しましょう。
- メール営業: 特定の企業や個人に絞ってアプローチする際に有効。
- テレアポ: 短時間で多くの見込み客にアプローチしたい場合に適している。
- SNS: ターゲット層が利用しているSNSを活用し、情報発信や交流を通じて関係を構築する。
- コンテンツSEO: 顧客が抱える課題に関する役立つ情報を提供し、検索エンジン経由での流入を狙う。
- セミナー: 複数のお客様に一度にアプローチし、商品・サービスの魅力を伝える。
どのチャネルが最適かは、商品やターゲットによって異なります。
2. 営業戦略を立てる
営業チャネルを洗い出したら、次に営業戦略を立てます。どのチャネルにどれくらいのリソースを割くのか、どれくらいの行動量を確保するのかなどを具体的に決めましょう。
最初は、それぞれのチャネルからの成果が読めないかもしれません。そのため、最初は大量行動しながら高速でPDCA(Plan-Do-Check-Action)を回し、効果的なチャネルを見つけ出すことが重要です。
3. 売るための心理学・営業テクニックを知る
営業には、人の心理に基づいたテクニックが存在します。これらのテクニックは、相手をだますためではなく、売るべき相手を取りこぼさないために活用するものです。最低限の知識として身につけておくと良いでしょう。
4. 売るためのトークスクリプトを作成する
お客様との会話に集中するためにも、事前にトークスクリプト(台本)を作成することをおすすめします。どのような構成で話せば相手の同意を得やすいか、といったテクニックも存在します。
5. 売るための行動管理をする
「今日は何件電話する」「何件メールを送る」といった具体的な行動目標を決めることで、漠然と行動するよりも格段に行動しやすくなります。
最初は何件のアプローチで何件の契約につながるか、確率は読めないはずです。まずは仮の目標値を設定し、行動しながらPDCAを回していきましょう。行動量を増やすことで、成功の確率も自然と上がっていきます。
「行動できない」その壁を乗り越えるマインドセット
営業の知識も身につけ、目標も設定した。それなのに、なぜか行動に移せない…そんな経験はありませんか? もしあなたが「断られるのが怖い」と感じているなら、次のマインドセットを試してみてください。
ほとんどの人にとって、営業は「迷惑」であると知る
正直に言って、ほとんどの人にとって営業されるのは「迷惑」なものです。だからこそ、断られて当たり前なのです。
しかし、その中には本当に困っていて、あなたのサービスを必要としている人が必ずいます。営業活動は、その「助けるべき人」を見つけ出し、彼らを救うための活動なのです。
営業経験がないうちは、高い営業スキルを期待する必要はありません。100件アプローチして1件つながれば良い、くらいの気持ちで、どんどんアプローチ数を増やしていくことが大切です。
「あなたの人格は一切否定されていない」と理解する
「また断られた…」と落ち込む必要はありません。営業で断られるのは、あなたの人格が否定されているわけではありません。単に、相手があなたの提案するサービスを現時点では必要としていない、あるいは営業されること自体を望んでいないだけなのです。
「基本的に営業されて嬉しい人はいないが、助けたい人を助けるために、あくまで確率論でやっている」と割り切って、淡々と行動を続けてみてください。
慣れてくると、断られることに対して何も感じなくなり、淡々と行動できるようになります。まずは「あと1件」、その小さな積み重ねが、大きな成果につながるはずです。
まとめ:営業初心者が「売れない」を乗り越える5つのステップ
「営業しないといけないのにできない」という悩みを解決するためのロードマップをまとめます。
- 営業は「課題解決業」であると理解する: 売り込みではなく、顧客を助ける仕事だと認識を変える。
- 本当に売りたいものを売る: 商品・サービスへの深い理解と共感を持ち、自信を持って提案できるものを選ぶ。
- どう売るかの道筋を立てる: 適切な営業チャネルを選び、具体的な戦略と行動計画を立てる。
- 行動目標を決める: 具体的な行動量を設定し、PDCAを回しながら改善していく。
- 「あなたの人格は否定されていない」と心得る: 断られても個人的な否定ではないと理解し、淡々と行動を続けるマインドセットを持つ。
このロードマップを参考に、あなたも「売れない」の壁を突破し、自信を持って営業活動に取り組めるようになることを願っています。
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