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「営業力がない」は誤解だった?営業コンサルを活用する前に必ず知るべき“売れない本当の原因”とは

今、あなたは「売れない」という壁にぶつかり、「自分の営業力がないからだ。なんとか営業コンサルの力を借りて、スキルを身につけなきゃ…」 と思っていませんか?

かつて私自身は、IT代理店で評価ランキング1位に輝き社内表彰、某上場企業で社内表彰を受けるほどの成果を上げてきました。その中で、多くの営業パーソンや個人事業主が陥りがちな「売れない」の本当の原因を目の当たりにしてきました。結論から言うと、売れない原因は必ずしも「営業力」だけにあるわけではありません。

本記事では、あなたが営業コンサルを受ける前に、本当に見つめ直すべき「売れない」原因の特定方法から、成果を出すための具体的な戦略、そして失敗しない営業コンサルの選び方まで徹底的に解説していきますので、最後までご覧ください。

目次

売れないのは営業力がないから?多くの人が見落としている真実

もし、あなたが個人事業主や営業マンとして売れないのであれば、「自分の営業力がないからだ。営業コンサルを受けて営業力を磨かないと。」と思っているかもしれません。

この考え方は、半分正解であり、半分間違っていると言えます。なぜなら、どれだけ優れた営業力があっても、売れないものは売れないからです。

例えば、営業実績があり営業力もあるトップセールスマンが、まだ市場に認知されていない、顧客に求められているかもわからないスタートアップ企業のサービスを営業したとします。もし、そのサービスがそもそも顧客の課題を解決できないものであれば、どれだけ巧みなトークスキルやクロージングテクニックを使っても、成約に繋げるのは極めて難しいでしょう。

つまり、「売れる」ためには、営業力以外の要素も不可欠なのです。売れるための要素は、以下の3つに分解できます。

1. 顧客に求められるサービス・商品の開発(事業開発)
2. 適切な顧客に届ける仕組みづくり(マーケティング)
3. 適切な顧客に効果的にアプローチする力(営業力)

この3つの要素は、どれか一つでも欠けていると、売上を安定して伸ばすことは困難です。さらに、一度サービスが売れた後も、継続的に成長していくためには、以下の2つの要素が重要になります。

4. サービス購入後の顧客満足度を高め続ける(カスタマーサクセス)
5. 常に市場の変化に合わせてサービスを改善し続ける(事業開発)

あなたが「売れない」と感じている原因は、実は 「営業力」 ではなく、「事業開発」や「マーケティング」 にあるのかもしれません。まずは、この前提を理解することが、適切な課題解決への第一歩となります。

売れるための3つの要素を徹底解剖

ここからは、売れるために不可欠な3つの要素を、さらに詳しく掘り下げて解説していきます。

要素① 事業開発:顧客に求められるサービス・商品を生み出す力

「売れる」の土台は、顧客に求められるサービス・商品があるかどうかに尽きます。いくら営業力が優れていても、土台が脆弱であれば、上に積み上げたものは簡単に崩れてしまいます。

事業開発において重要なポイントは以下の通りです。

  • 市場と顧客ニーズの分析:
    • あなたのターゲット市場は、どのような課題を抱えていますか?
    • その課題を解決するために、どのようなサービス・商品を求めていますか?
    • 市場は拡大傾向にありますか?それとも縮小傾向にありますか? これらの問いに、データに基づき明確に答えられることが重要です。
  • 提供価値の明確化(バリュープロポジション):
    • あなたのサービスは、顧客にどのような「独自の価値」を提供できますか?
    • その価値は、顧客にとって「お金を払ってでも解決したい」と思えるほどのものでしょうか?
    • 「コストが安い」「機能が多い」といった表面的な価値だけでなく、「業務効率が〇〇%向上する」「売上が〇〇円増加する」といった、顧客が得られる具体的な成果(ベネフィット)を明確に言語化する必要があります。
  • 競合優位性の構築:
    • 競合他社と比較して、あなたのサービスが「なぜ選ばれるべきなのか」を明確に説明できますか?
    • 競合との差別化ポイントは、価格ですか?機能ですか?サポート体制ですか?
    • 常に競合の動向をウォッチし、自社の優位性を保ち続けるための戦略を立てる必要があります。

もし、あなたが「売れない」と感じているなら、まずは「そもそも顧客に求められているサービスなのか?」という根本的な問いを自問自答してみてください。 過去には売れていたサービスでも、市場の変化やニーズの変化によって、現在では価値が薄れている可能性も十分にあり得ます。

要素② マーケティング:適切な顧客に届ける仕組みづくり

どれだけ優れたサービスがあっても、その存在を適切な顧客に知ってもらえなければ、売れることはありません。 マーケティングは、この「知ってもらう」ための仕組みを構築する役割を担います。

マーケティングにおいて重要なポイントは以下の通りです。

  • ペルソナ(理想の顧客像)の明確化:
    • あなたのサービスのターゲットは誰ですか?(年齢、性別、職種、役職、課題、悩み、興味関心など、具体的に)
    • ペルソナを明確にすることで、どのようなメッセージを、どのチャネルで、どのように伝えるべきかが明確になります。
  • 集客チャネルの選定と運用:
    • ターゲットとなる顧客は、どこに集まっていますか?(Web広告、SEO、SNS、展示会、セミナー、業界メディアなど)
    • 最適なチャネルを選定し、継続的に見込み客を獲得するための仕組みを構築する必要があります。
  • コンテンツマーケティング:
    • 見込み客の課題解決に役立つ情報を、ブログ記事、ホワイトペーパー、動画、ウェビナーなどの形で提供し、信頼関係を築く手法です。
    • これにより、見込み客が自らあなたのサービスに興味を持ち、「見つけてもらう」 状態を作り出すことができます。
  • リードナーチャリング(見込み客育成):
    • 一度獲得した見込み客に対し、定期的に有益な情報を提供し、サービスへの興味関心を高め、購入検討段階に進めてもらうプロセスです。
    • メールマガジンやステップメールなどが一般的な手法です。

「営業はたくさんやっているのに、アポイントが取れない」「商談相手が自社のサービスに全く興味がない」という場合、マーケティングに課題がある可能性が高いです。 営業活動の前に、見込み客を効率的に集める仕組みが機能しているか、今一度確認してみましょう。

要素③ 営業力:適切な顧客に効果的にアプローチする力

ここまでの「事業開発」と「マーケティング」がしっかりと機能している状態で、初めて「営業力」が真価を発揮します。営業力は、以下の3つのスキルに分解できます。

  • ヒアリング力:
    • 顧客の表面的な課題だけでなく、その奥にある「本当に解決したいこと」「潜在的な悩み」 を引き出す力です。
    • 「5W1H」や「SPIN」といったフレームワークを活用し、相手の話に耳を傾けることが重要です。
  • 提案力:
    • ヒアリングで引き出した顧客の課題に対し、あなたのサービスがどのように解決できるのかを、具体的にイメージできるように提示する力です。
    • 単に機能を紹介するのではなく、導入することで顧客が得られる具体的なメリット(ベネフィット)を伝えることが重要です。
  • クロージング力:
    • 顧客の決断を促し、成約へと導く力です。
    • 「いつまでに」「誰と」「どのような形式で」次のステップに進むかを明確にし、顧客の不安や懸念を一つずつ解消していくことが重要です。

「商談までは進むけど、なかなか契約に繋がらない」という場合、この営業力にボトルネックがある可能性が高いです。 特に、ヒアリングが浅く、顧客の課題を十分に理解できていないまま提案してしまっているケースが多く見られます。

「売れない」原因を特定するための5つのステップ

ここまで解説したように、「売れない」原因は多岐にわたります。闇雲に営業スキルを磨く前に、まずはどこに根本的なボトルネックがあるのかを特定しましょう。そのための具体的な分析方法を5つのステップで解説します。

ステップ1:現状の徹底的な可視化

まずは、あなたの営業活動の現状を客観的に把握しましょう。以下のデータを洗い出してみてください。

  • 商談数、アポイント数、成約数
  • 各フェーズごとの移行率(例:アポイント数に対する商談数、商談数に対する成約数)
  • 顧客属性(業種、企業規模、担当者の役職など)
  • 受注・失注の理由
  • 過去に成功した事例の共通点

これらの数値を可視化することで、「アポイントは取れるけど、商談で失注することが多い」といったように、どのフェーズで躓いているのかが見えてきます。

ステップ2:顧客の声の収集と分析

最も重要なデータは、顧客の声です。

  • 既存顧客へのインタビュー:
    • 「なぜ、私たちのサービスを選んでくれたのですか?」
    • 「導入前はどのような課題を抱えていましたか?」
    • 「導入後、どのような変化がありましたか?」 といった質問を投げかけ、成功事例の要因を探ります。
  • 失注した見込み客へのアンケート:
    • 「なぜ、今回は見送ることにされたのですか?」
    • 「当社の提案に足りなかった点は何ですか?」
    • 「競合他社と比較して、どのような点が決め手になりましたか?」 といった質問で、失注の真の理由を把握します。

ステップ3:市場・競合環境の分析

自社だけでなく、市場全体と競合の動向にも目を向けましょう。

  • 市場調査:
    • 市場のトレンドや成長性、将来性を調査します。
    • 業界の法規制や技術革新などの外部環境の変化も把握します。
  • 競合分析:
    • 競合他社が提供しているサービス内容、価格、ターゲット、強み・弱みを分析します。
    • 競合のマーケティング戦略や営業手法も調査し、自社との差別化ポイントを再定義します。

ステップ4:営業プロセスごとのボトルネック特定

ステップ1~3で集めたデータを基に、営業プロセス(集客→商談→クロージング)の各段階で、どこにボトルネックがあるのかを特定します。

  • 集客段階: 「そもそも見込み客が集まらない」
  • 商談段階: 「商談までは進むが、クロージングできない」
  • クロージング段階: 「クロージングまで進むが、価格や他社との比較で失注する」

このように、具体的なボトルネックを特定することで、課題解決の方向性が明確になります。

ステップ5:仮説の構築と検証

ボトルネックが特定できたら、「なぜ、その問題が起きているのか?」という仮説を立て、それを検証するための具体的なアクションプランを考えます。

  • 例: 「商談でクロージングできないのは、顧客の潜在的な課題を十分に引き出せていないからではないか?」
  • 検証アクション: 「次回の商談から、ヒアリングの際に『SPIN法』を意識して質問してみよう」「商談のロープレを週に2回実施してみよう」

このように、PDCAサイクルを回しながら、一つずつ課題を潰していくことが、成果に繋がる唯一の道です。

営業コンサルは本当に必要?3つの選択肢を徹底比較

徹底的に分析した結果、「やはり営業力に課題がある」と確信した場合、ようやく営業コンサルの検討段階に入ります。しかし、その前に知っておいてほしいことがあります。それは、営業力を磨く方法は、何も営業コンサルだけではないということです。

営業力を向上させるためのアプローチは、大きく分けて以下の3つが考えられます。

1. 独学で実践する

  • メリット:
    • 圧倒的な低コスト: 書籍代やオンライン教材費のみで、ほとんど費用がかかりません。
    • 自分のペースで学べる: 好きな時間に、好きな場所で学習できます。
    • 豊富な情報源: 書籍、YouTube、Web記事など、営業ノウハウはすでに世の中に溢れています。
  • デメリット:
    • 実践と改善に時間がかかる: 知識をインプットするだけでなく、実践し、フィードバックを得て改善していくプロセスを一人で回すのは、時間と労力がかかります。
    • 客観的な視点が得られない: 自分の営業スタイルが本当に正しいのか、どこを改善すべきか、客観的なフィードバックが得られません。

私自身、営業関連書籍100冊以上、YouTube100本以上、WEB上の記事100記事以上と大量にインプットを行い、どれにも共通している最大公約数の部分だけ真似して実践したらトップセールスになれました。ある程度の成果であれば、独学でも十分に達成可能です。

2. 上司や同僚からフィードバックをもらう

  • メリット:
    • コストゼロ: 費用は一切かかりません。
    • 実践的なフィードバック: あなたの会社の商材や顧客を理解しているため、具体的なアドバイスが得やすいです。
    • 成功ノウハウを直接学べる: 成果を出している人が近くにいれば、その成功体験や営業トークを直接学ぶことができます。
  • デメリット:
    • 時間の制約: 相手の時間を奪うため、継続的なフィードバックをもらうのは難しい場合があります。
    • 属人的な成功体験: 相手の成功ノウハウが、必ずしもあなたに当てはまるとは限りません。
    • 指導力の差: 成果を出している人が、必ずしも教えるのが得意とは限りません。

あなたがもし営業組織に属しているのであれば、成果を出している先輩や上司に頼るのが、最も確実で成果への近道かもしれません。恥ずかしがらずにロープレをお願いしたり、商談に同席させてもらったりして、積極的に学びの機会を作りましょう。

3. 営業コンサルティングや研修を受講する

  • メリット:
    • 体系的な学習: 体系化されたノウハウを短期間で効率的に学べます。
    • 専門家からのフィードバック: 専門家からの客観的で的確なフィードバックが得られます。
    • 組織全体の底上げ: 個人だけでなく、組織全体の営業力向上に繋げられます。
    • 時間の効率化: 独学で試行錯誤する時間を短縮し、早期に成果を出すことが期待できます。
  • デメリット:
    • 高コスト: 費用がかかるため、費用対効果を慎重に見極める必要があります。
    • コンサルタントの質にバラつき: コンサルタントによって得意分野やスキルに大きな差があります。
    • インプットだけで終わるリスク: 知識を得ただけで満足してしまい、実践が伴わないケースもあります。

独学や社内の人からのフィードバックだけでは限界を感じる場合や、すぐにでも成果を出したい場合、あるいは組織全体の営業力を底上げしたい場合は、営業コンサルティングの活用が有効な選択肢になります。

失敗しない営業コンサルの選び方:最高の投資にするためのチェックポイント

営業コンサルティングは、決して安くない投資です。だからこそ、失敗しないための選び方を知っておく必要があります。コンサルタントや会社を選ぶ際には、以下のポイントを必ず確認しましょう。

1. 実績と専門性

  • 「どのような業種、規模の企業の営業コンサルティング実績があるか?」
    • BtoBとBtoC、IT業界と製造業では、営業手法や課題が全く異なります。自社と似た業種、規模のコンサルティング実績があるかを確認しましょう。
  • 「具体的な成功事例を公開しているか?」
    • 「売上〇%アップ」といった抽象的な表現ではなく、「〇〇社の商材で、具体的な課題をこのように解決し、〇〇の成果が出た」といった具体的な事例を提示できるコンサルタントを選びましょう。

2. サービス内容と解決策の具体性

  • 「あなたの課題を正しく理解し、具体的な解決策を提示してくれるか?」
    • 「営業力を磨きましょう」といった抽象的な話ではなく、「まずは見込み客の課題を深掘りするヒアリングスキルを向上させましょう。そのために、〇〇というフレームワークを使ってロープレをしましょう」といった具体的なアクションプランを提示してくれるコンサルタントを選びましょう。
  • 「どこまでサポートしてくれるか?」
    • ノウハウの提供だけでなく、ロープレや商談への同席、営業資料の作成支援など、どこまで具体的に伴走してくれるかを確認しましょう。

3. 相性と信頼性

  • 「コンサルタントとの相性はどうか?」
    • 長期的な付き合いになるため、話しやすいか、信頼できるかといった「人」としての相性も重要です。
  • 「金額は適正か?」
    • 他社のサービスとも比較し、費用対効果が見込めるか判断しましょう。

無料の相談会や体験セミナーなどを活用して、事前にコンサルタントと直接話す機会を持つことをおすすめします。

営業コンサルを最大限に活用するための5つの心得

営業コンサルティングを依頼するだけでは、成果は出ません。コンサルタントを最大限に活用し、自社の成長につなげるためには、依頼する側にも心構えが必要です。

心得1:目標を明確にする

「売上を上げたい」という漠然とした目標ではなく、「3ヶ月後までに、商談からの成約率を20%から30%に引き上げる」といった具体的で測定可能な目標を設定しましょう。目標が明確であれば、コンサルタントも具体的なアクションプランを立てやすくなります。

心得2:自ら行動する

コンサルタントは、あくまで羅針盤を示してくれる存在です。実際に船を漕ぐのはあなた自身です。コンサルタントから提案された施策を「まずはやってみる」という姿勢で、積極的に行動しましょう。

心得3:素直にフィードバックを受け入れる

時に耳の痛いフィードバックを受けることもあるでしょう。しかし、それはあなたの成長のために必要なことです。プライドは捨てて、素直にフィードバックを受け入れ、改善に活かすことが成功の鍵です。

心得4:社内を巻き込む

もしあなたが組織の代表者や管理職であれば、コンサルティングの内容を社内に共有し、チーム全体で取り組む環境を整えましょう。組織全体で同じ方向を向くことで、より大きな成果が期待できます。

心得5:コンサルタントを「先生」ではなく「パートナー」と捉える

コンサルタントは、単に知識を教えてくれる「先生」ではありません。あなたの課題を一緒に解決してくれる「ビジネスパートナー」です。疑問や懸念があれば積極的に質問し、対等な立場で議論することで、より良い解決策が生まれます。

まとめ

「売れない」=「営業力がない」ではない。

この視点を持つことが、あなたの営業活動を根本から変えるための第一歩となります。

まずは、「事業開発」「マーケティング」「営業力」 という3つの要素を冷静に分解し、「売れない」本当の原因はどこにあるのかを徹底的に探求してみてください。

そして、その上で「営業コンサル」が必要だと判断した場合、本記事で解説した選び方や心得を参考に、あなたの成長を後押ししてくれる最高のパートナーを見つけてください。

あなたが「売れない」という壁を乗り越え、次のステージに進むことを心から願っています。

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この記事を書いた人

都内の高層ビルで営業職として飛び込み営業やテレアポを経験し、社内表彰を受賞。
その後、新潟へ地方移住し、自然に囲まれた環境でフルリモートワークを開始。
フルリモート環境でも成果を継続的に出し、移住後も社内表彰を経験しています。

営業経験を活かし、地方移住やフルリモートワークによる働き方改革に取り組みながら、リアルな体験やノウハウを発信しています。

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